|
親父と会うために母の車に乗り、祖父母の家に。どうやら夫婦の仲があまり良くないらしくその家の近くで母と別れる。 その家に行くまでわりと真剣な表情をしてたと思います。今から戦争をおっぱじめるような。気持ち的には戦地に行く兵隊でしたから。それはもう色々考えました。一番に思ったのは「第一声は『逢いたかったよ金頂戴』にしよう」ということ。 家にたどり着き、待つこと数分。ようやく父親の登場。思えば父と最後にあったのが小学3・4年頃。つまりは約7年ぶりの再会。会った瞬間に思ったことは あー・・・れ? こんな人だったよーな・・? そりゃあもう。本気で忘れてました。なにせ会わなくなってから殆ど父親の写真は見てないし、声も知らないから自分の中での父親像が全く構築されないんですね。身長も自分よりしたになってましたし。父親が居ないということが日常で、父親と会うことが非日常ですから。こんな事は片親ならではですよ。両親が居て、うざったいと思いつつも毎日顔を合わせないといけない状況に住んでいる人には分からんでしょう。 話の内容は他愛のないことばかり。受験とか、俺の住んでいる村の様子とか、受験とか、父親の近況とか、受験とか、養育費のこととか。ふと思い出せば5割以上は受験の話だったような気がします。「嘴(仮)が狙っている工学部だったら結構就職にもいいかもな」とか「公務員は良いぞ」とか。結構一般論だらけでしたな。 特に多く出てたキーワードは「やっぱり学年順位で10位以内に入らないとな」と「苦労はしておいたほうが良いぞ」のふたつ。特に2番目が納得いかないんですけど。誰かさんのせいでお金が足りなくて苦労してるんだけどそれを「苦労したほうが良い」の一言で片づけるのは自分本位でとっても素敵だなゴルァって気持ちが頭の中をうろうろ。生半可な苦労だったから今になって苦労してるよなんて言われても「それはあんたの都合だろ」って感じで。 父親の近況は結構ヒドイっぽい。俺の母さんと別れ、再婚するものの再び分かれ結局バツイチになったところまでは母さんから聞かされていたけれど。現在は、肉体労働で朝から晩まで働いて月17万稼いでるのに、家賃・光熱費・駐車代・借金などに消えて結局1万円ぐらいしか残らないとか。借金がある時点で自業自得なんですけれどね。そんな状態だから俺達への養育費も払えるはずが無く。一応12月に借金の一部が完済できるので12月からは養育費を払えるようだがいまいち当てにならない。「借金してでも払うかなぁ」などとさらに借金を増幅させることをほのめかす発言まで。自業自得ですけど。 その割には「携帯は持ってないか? 買ってやろうか?」とか「パソコンは持ってないか? デスクトップのやつを買ってやろうか?」とか、「何か欲しいものはないか?」とか無責任な問いをしてくる始末。『借金で首が回らないのに俺に金が出せるわけ無ぇだろ』といった主旨のことを言うと 「大丈夫、1万の借金が2万になったら倍だから大変だろ? でも100万の借金が101万になっても対して変わらないだろ? それと同じようなもんだよ」 といった明らかに価値観が狂ってるとしか思えないような発言まで。そりゃあ借金も増えるはずだ。自業自得だ。とりあえず「PS2とかパソコンとか欲しい」なんて頼んではみたけど。借金を増やしたいのか子供をかわいがりたいのか意図が上手いこと掴めないような。後者が有力だけどそうすると妹の欲しがりそうなものも聞くはずだし。モノより養育費って考えはないんだろうな。 そんな会話を2時間。長いようで短いようで。離婚の原因とか再婚相手と別れた理由とかそういうどろどろした事情を聞こうとしたけれども失敗。こちらとしては全然興味がないから別にどうでも良いけど。そんなどろどろした事情は夫婦間の問題であって親子の問題ではないしね。 それにしても父親に会ってからイメージが変わったな。それまでは「優しさとか、愛情とかどうでも良いから何としても養育費をっ!」なんて考えだったけど現在では「ねだればある程度は買ってくれそうだけど所詮は借金まみれの甲斐性なしのろくでなし」ってイメージに。どっちが良いかというのはこの際無視するとしても。それまで父親に嫌悪を抱いていた昔に比べれば随分進歩したもんです。相変わらず父親像が全く構築されないんですけど。書いている現在、父親の顔が上手く描けません。 母さんに迎えに来てもらい(父親が母さんに対して余所余所しい話し方だったのが妙に面白かった)、帰りの車中で色々と報告。母さんは「養育費は借金してでも払うのが当然」とか「どうせ再婚相手とまだ別れてないんでしょう」とか「何故嘴(仮)にブドウを土産に渡したのか分からない」など終始ご立腹の様子。どうやら父親のこと全てを疑っているらしい。そのくせ再び父親とくっつきたいなどとほざく始末。怒りたいのかなんなのか。どうせ再びくっついたところで全ての行動を疑っているギクシャクした関係は目に見えているはずなのになぁ。 一番にいたかった養育費問題は結局「12月からはしっかり払う」と言った中途半端な解答に。会うまでは養育費をしっかりとふんだくってやろうと思っていたんだけど親の貧乏さを聞いてから情けなくなってしまって。借金だらけなのにさらに借金してまで払って貰うのはなぁ・・・。親が父親に嫌悪感を抱き過ぎなのか俺がお人好しすぎる甘っちょろい人間なのか。多分後者だろうけど。 ここで今回の親子再会で言えなかったことなどを。 1.欲しいモノはと聞かれて咄嗟に思いつかなかったけどギターが欲しいことを言ってなかった。不覚。 2.住所も電話番号も聞いてない。全く連絡が取れないことに帰りの車中で気付くが今思えば別に連絡するわけでもないから良いか。 3.母さんの給料を「父親と同じぐらい」と言っていたけど実際は父親より結構下回っていたようだった。別に親父にハッタリをかますつもりでなく、単純に把握していなかっただけ。うむむ。 4.実の親だけど父さんと呼ぶことに抵抗が。「義父さん」って呼びたい。 5.息子がオタクになったということをまだ教えてない。 2003/10/27
――このコラムは日記に加筆修正を加えたものです―― |