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ここ数年、ふと父親のことを考えることがあるが顔が思い出せない。日記に父親がでてこないことから用意に察することが出来るかもしれないが俺は父親がいない。単純に言えば両親が離婚したのだ。 俺は母さんに感謝している。産んでくれなんて言ってないなどというのはガキの戯言だ。片親になってからも俺を高校まで進学させたことは並大抵のことではないと思う。うざったいと思うこともあるが母さんを嫌ったり、ましてや殺したいと思ったりすることはない。 高給取りの職に就いているならともかく俺の母さんは地方の縫製工場の一般社員だ。その母さんにとって俺と妹を育てることは並大抵の努力では成し得なかったはず。いつまでたっても感謝し切れません。 ・・・と、母さんのことばかり書くわけにも行きません。本題は俺の親父。 俺が小学1年の頃、父さんは単身赴任をしていたのです。週に1度帰ってくるはずだったのですが。次第に月に一度のペースになり、ついに帰ってこなくなったのです。その当時は「父さん帰ってこないなぁ」というぐらいで特に気にもとめませんでした。 記憶が曖昧だけれど、離婚したと知ったのは確か小4の頃。家に母方の祖父母と父方の祖父母が来て大がかりな家族会議が起こったのです。事態はよく分からなかったものの、それまでの行動を考えると小学生の俺にも離婚すると分かりました。 で。俺はその重苦しい空気に耐えきれずに図書館に行ったんです。要するに目の前の問題から逃避したわけですね。小さな村でのことですからすぐに見つかりました。そして父さんは「いつでもお前のことは忘れない」とか説得したわけです。もちろん子供の俺はあっさり納得し(おまけに涙で目を潤ませながら)父と別れたわけです。 今思うとそれが父さんと最後に会ったわけですから大体6年ぐらい父親と顔を合わせてないわけです。 離婚の原因はもちろん父さんの浮気。母さんはどんなに浮気しようとも父さんと離婚する気はなかったらしいです。離婚届は夫妻の両方のサインがないと承認できないらしいから母さんが判を押さない限り(例え形式上であれ)離婚は出来ないと思っていたわけです。もちろん法律上はそうなんです。たぶん。 でも父さんは法律さえも裏切って離婚しました。 流石に法律的に許されるはずもなく裁判沙汰になりました。その結果、離婚する代わりに俺達兄妹の養育費を払うことにしたわけです。このとき既に浮気相手と結婚していたそうです。今思えばかなり甘いなぁと思ったり。なにせ慰謝料も請求しなかったわけですから。まぁ俺の母さんが父さんを好いていたのが慰謝料を請求しなかった理由になるのかもしれませんが。ちなみにこの頃に親族会議が行われたのです。 ところが、父さんの再婚相手(つまり浮気した相手)が病気がちらしいのでその治療費がかなり必要だとか。そのせいで俺達の養育費はあまり多く払えないそうです。結局養育費は月1万に納まったらしいです。しかも2人で1万。雀の涙ほどの金を貰ったところでどうしようもありません。1万円じゃ学校の集金で全て消えてしまいます。 そして現在。父さんは再婚相手とも離婚しバツ2になってるらしいです。しかも再婚相手(父さんの2度目の結婚相手)への慰謝料のせいでサラ金から大量の借金。その借金の返済のために俺達への養育費も払われていない現在。はっきりいって父さんとの繋がりは全くありません。 ご利用は計画的になんていう注意書きがありますが。計画的に利用しなくて酷い目にあっているのが家の父さんなんです。といっても自業自得なうえに借金のせいで俺達に対しての金が払えてないわけです。もはや情も湧きません。 父親の意味が何かと問われれば。一家の収入を握る人だと思っております。金もろくに稼げない男は能なし。男は財力があってなんぼだと思ってます。財力がない男なんか意味がない。 極論かと思われますが。父親の愛をあまり(普通の人からすれば)感じていない俺が不自由だと思ったことは財力の無さぐらい。そんな俺からすれば家族を持っている男は金を稼ぐために働いているわけです。金を稼がない家族持ちは役に立ちません。仕事にも行かず酒に溺れるような男は人として死んでいるも同然。 金を稼ぐ以外の役割は殆どないといってもいいです。父親の威厳とか、尊厳とか。そんなもんは今の時代殆どありません。両親が揃っている家庭で「父親=過程での絶対的な強さ」の式が成り立っている家族が果たして何世帯あることでしょうか。サザエさんの波平のように家族での絶対的価値のような父さんが全国に何人居ることでしょうか。そんな子供をろくに叱ることが出来ない父親が増える世の中ではもはや父親=一家の収入源の式が出来てもしょうがないのではないでしょうか。 さて。俺は別に父親の存在意義を唱えたいわけではないです。父親のいない俺に同情しろと言いたいわけでもないです。俺は父さんが居ない現状で悲しい訳ではないですから。片親=可哀相という発想は偏見であるということを唱えたいわけでもない。 ただ。俺の今を知ってもらいたいだけなんです。特にどう思ってほしいわけでもなく。自己確認したかっただけ。俺の親父についての確認。そんなもんです。 2003/07/14
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